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2020.7.14

今回はウェブマガジンにて、ゼロ宣言の家の構造見学会を行います。調湿効果に優れたセルローズファイバーと床下基礎断熱についてご紹介します。

見えないところも無垢の木

こちらは建築中の建物の中です。見学会を行ってみなさんが一番驚かれるのが圧倒的な木の量です。柱と梁、すべて無垢です。柱は檜、梁は米松や杉を使っております。

現状床は仮設養生のために合板を敷いておりますが、仕上げの際は合板を取り除き、根太の上に直接厚さ3㎝の無垢のフローリングを張ります。

断熱材・セルローズファイバー

ただいまちょうど梅雨真っ只中、とてもジメジメしていて、湿度100%の状態ですが、この空間の中だとジメジメ感がありません。ゼロ宣言の家の断熱材・セルローズファイバーは調湿効果に非常に優れていて、その性能が発揮されてるからです。ゼロ宣言の家では、専用機械で、壁の中、外回り、天井の上にセルローズファイバーを吹き込んでいます。吹き込む量は1㎥あたり55キロ。スカスカでは効果がありません。経験豊富な職人が最適な詰め方をしています。セルローズファイバーには調湿効果の他に断熱効果があります。グラスウールの4倍程度と言われています。また、防音効果にも優れています。

セルローズファイバーには、ホウ酸が入っています。防虫、防炎効果があります。写真のように実際に火をつけてみても、つきません。あっという間に炭化して消えてしまいます。ホウ酸が23%含まれていて、その数字が重要になります。含有率が少ないと燃えやすいのです。よくホウ酸団子とか言いますように、防虫の効果もあります。人体に影響はないのかと気になるかと思いますが、吟味に吟味を重ね、安全なボロン#10というホウ酸を使用しています。どのくらい安全かというと、食塩の致死量の6.6倍安全なものです。またホウ酸の効果は300年以上続きます。

クアトロ断熱について

真ん中に入っているのがセルローズファイバーです。プラスターボードを貼って、室内の壁には調湿効果の高い漆喰を塗ります。プラスターボードも透湿性のものを使用しています。セルローズファイバーの厚みも約10㎝。 この厚みの調湿材の効果で、家全体で室内の湿度を夏も冬も50%に近づけます。機械に頼らず、家自体の性能として調湿するのはゼロ宣言住宅の大きな特徴です。

床下基礎断熱

ピンクがかったところが基礎断熱です。普通の住宅は、基礎パッキンに通気性を持たせて外の空気が床下の中に入るように施工されてることが多いですが、ゼロ宣言の家は、外の空気が中に入らないように密閉して断熱します。コンクリートでできている基礎は熱を伝える力が強いので、基礎の立ち上がりの部分を発泡ウレタンを使って断熱します。夏の暑い空気や熱、冬の冷たい空気を床下に伝えません。真冬でも、床下の空気が冷たくならないので、床が冷たくなりません。断熱に優れ、室内の温度差がありませんし、特に無垢のフローリングを使ってる効果もあり、真冬に裸足で過ごすことができます。

今回は、普段見ることのできない断熱のところを紹介しました。 住んでくださる方が安全で健やかに過ごしていただける家を作っております。